金木犀の恩返し?

2008/10/08 Wed 17:22

秋の乾いた空気と共に金木犀の甘い香りを胸いっぱいに吸い込む。
遠い昔の秋の記憶をたどりながら、郷愁とほんのささやかな幸せを感じる瞬間。
数年前に玄関前に植えた金木犀、土が合わなかったのか、今まで一度も花を咲かせることがなかった。それどころかちっとも大きくならず、枯れそうだった。
危うくうちの素人庭師に引っこ抜かれるところをなんとか心優しい?もうひとりのアマチュアガーデナーに助けられた因縁の金木犀。 ほんとによかった。
なんだか金木犀の甘い香りに包まれながら、助けたお礼をもらっている気分になった。”鶴の恩返し”ならぬ”金木犀の恩返し”?

金木犀の甘い秋の一面とは違った、もうひとつの秋。
お話の主人公は狸。お腹を空かせた狸の夫婦。餌を探して山から人里へ降りてきた。畑をうろうろ彷徨ううちにスタジオーネの畑にやってきた。
ふと見ると季節はずれのとうもろこしがいっぱいなっている。いつもは木の実や蛙など 食べているけど、最近ちょっと飽きてきた。
このとうもろこし一口齧ると甘くて美味しい。 「これはいける! 」
すっかり狸夫婦はとうもろこしが気に入った。
スタジオーネのシェフはある朝、そろそろとうもろこしが食べ頃だろうと畑に行って驚いた。踏み荒らされ、なぎ倒され、食い散らかされたとうもろこし畑。
怒り心頭!狸に食べられるくらいならと慌てて収穫したもののそんなにたくさん一度に使いきれない。50本ほど取って諦めた。甘くて柔らかくてとても美味しい秋のとうもろこし。お客様の為にと育てたのに・・・
今夜もまたあの狸夫婦がディナーにやってくるに違いない。
もうすぐ、寒い冬があっという間にやってくる。寒くて厳し安曇野の冬を前につかの間の幸せを狸夫婦に味あわせてやるか、癪だけど。
いつの日か”鶴の恩返し”ならぬ”狸の恩返し”を期待して。   2008.10.8

ひとりごと
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